2020.7.17 全く意味のないマウス型フェイスシールド(マウスシールド)

最近、政治家が暑さ対策にと考えてかマスク型のフェイスシールドを着けている姿をよく見かける。これは非常に危険な発想である。口から発せられた唾液をマスク同様ブロックできるので同じだと考えているのであろうが、発せられるのは唾液以上に目に見えない霧状の体液(息)がはるかに多い。従来のマスク(布、不織布)ではその殆どを布で吸着してくれるので、マスクの隙間から例え漏れたとしても感染するほどの量でもなく、広範囲に散ることはない。それに比べ、マウス型のフェイスシールドは口から鼻方向にかけて全く防御がなく前方、上方に勢いよく飛び出して行く。これならマスクをしていない場合より上方に飛び出すため、却って遠方に飛び散ってしまう。こんなことは医者でもなくても考えればわかることなのに、政治家が率先して着けていることに最早この国は終わったと腹立たしく感じる。特に安部のマスクを馬鹿にして対抗したつもりか、立憲民主党の枝野幸男議員が政治家では最初に着けたように記憶するが、相変わらず役に立たない野党のすることにはここにきても馬鹿げている。この勝負、安部 vs 枝野は 100 vs 0 で安部の勝ちである(別段、安倍政権を肯定する気は毛頭ないが)。今日、診察中にMさんが 「 最近、マスク型のフェイスシールドを着けることでコーラス部が再開したのですが、参加しても大丈夫でしょうか? 」 との質問があった。 No である。 「いえいえ、参加はやめた方がいいですね。布のマスクをしてするならまだしも、大きな声をだして皆が一斉にマイクロの噴霧唾液(息)を大量に出しているなど居酒屋以上に危険です。感染者が一人でもいれば、新聞沙汰のクラスターになりますね。」 恐ろしいことを平気でやっている世の人たちがいることに驚きを感じた。マスクを外した人、マスク型のフェイスシールドをした人と至近距離で接しないこと、手洗い・うがいなく食事をしないことさえ徹底すればさほど容易に感染なんてしないはずである。感染者の唾液などの体液を直接吸い込んでしまったり、15分以上1~2M程度の距離でマスクなしで長話をするような場合を濃厚接触と考えられている。最近、コロナ感染症が飛沫感染以外に空気感染も否定できないなどといったWHOの発表?があったようだが、凄く疑問に感じる。空気感染があり得たら日本中莫大な感染数になっているであろうし、5月の時のような一時的収束など起こり得るはずがない。尤も、空気感染などすればマスクでも防御はできないはずである。過剰に怖がらず、皆がマスクして手洗い・うがいをして食事すれば感染はかなり防げるのだが・・・。PS; 何度も診察中に聞かれるのだが、マスクのウィルス吸引予防効果は弱く、加害者(感染者)が発する唾液や息を撒き散らすことの防御効果は大きいことを再確認する。それなら何故、自分がマスクをする必要があるのだろうかと悩んでいる人がいる。ここが問題である。誰がいつ感染しているかわからず、感染していても無症状の時期があるため、自分は感染していない大丈夫であるとは言えないということが理解できていない。だから、感染拡大が終わらない。


2020.7.19 若者の反撃

自粛ない限り増え続ける感染者数。東京は300名/日を目の前にしているが、このままでは500名/日は1~2週間ほどで超えてしまう。前回同様、大阪は東京の2~3週間遅れの感染拡大を考慮すると2~3週間後には300名/日ほどになっていることも十分考えられる。国はどうするのか、地方自治はどうするのかと他人任せの国民はそろそろ考えを変える時期にきているように思える。このままで行けば、東京を皮切りに、年内には医療破綻する都道府県は多数出てくると思われる。医療施設がコロナ感染患者用にベッドを確保していたり、職員を確保すればするほど大赤字になる。飲食店の保証などとマスコミは騒ぎ立てているが、医療現場の保証については殆ど論じられていない。病院の倒産も現実化してきており、現場で働く医療従事者は、益々増えるコロナ患者に対する医療に身の危険、嫌気を更に感じだし、特に民間病院はコロナ感染者に対する医療を拒否し出してくることが危惧される。現在、延期されたり縮小されてしまっている高度医療の再開を中心に本来の病院の姿に戻っていくと思われる。コロナに感染しても簡単には病院で治療を受けることができなくなる可能性がある。その点、20~30 歳台を筆頭とした若者は、感染しても軽症、中には無症状である場合も多く、彼らにはコロナ感染なんて風邪以下と思っている者も多いと聞いている。確かに彼らに言わせれば何故、そんな感染症に自粛する必要があるのか、もううんざりであるといったところである。高齢者が重症化するので・・・といったところで、これまで、若者を置き去りにしてきた年金制度や医療制度など高齢者の為だけの国の方針に見捨てられてきた若者の反撃なのである。働かなくても年金生活が今後も維持される高齢者に比べ、収入がなければ生活できない勤労世代との違いは大きい。4~5月の緊急事態宣言を再度発令しない限り、感染の拡大を止めることはできないが、勤労世代のことを考えるとそれも難しい。最早、国民は特に高齢者は国や地方自治に助けを求めることは無理で、自分の身は自分で守っていくしかない時期に来ているのかもしれない。