2020.3.21 新型コロナウィルス3・・・ 中間まとめ

世界的に拡散してしまった新型コロナウィルスではあるが、このままでは世界的に更に拡大するものと思われる。連日、朝、昼、晩とテレビでは騒がしく報道している。わが国では、様々なテーマパークや集会が中止にされ、爆発的な拡大はどうにか抑えられてはいるが、そろそろその規制も緩んでくるようで、爆発的な拡大が起こらなければ良いのだがと危惧される。毎日通勤で通る沿線にあるドラッグストアーには連日数十名のマスクを求める人たちの列を見る。今となれば、マスクは必需品のようになってしまっているが、医療関係者や政府がマスクを推奨しているのは、最早、誰もが感染しているものとみなし、他者にうつさない為にマスクをしておきなさいといった意味で推奨しているのだが、相変わらず自己がうつらないようにと予防目的で勘違いして購入に奔走していることには気の毒に感じる。日々の診察で、このことを十分理解できている患者さんは少なく、全く理解できていない患者さんの多いことには驚く。『 先生にうつしては大変なのでマスクをしています。』 と有難い患者さんがいる一方、マスクの表面を触りながら付けたり外したりしながら、『 先生は、マスクをしていない! テレビでマスクが必要と言ってましたよ!』 と語気を荒げる女性もいた。まあ、一日70~80人相手に、8時間以上マスクを掛けて何か月も喋り続ける診察をして御覧なさいと言いたいところである。呼吸困難になり、かえって呼吸器がやられてしまいそうになる。当然、私が症状なく感染していたら、患者さんにうつしてしまう可能性もゼロではない。しかし、私がどなたかの診察でうつったなら、もはやクリニック内(特に待合室)では同様にうつされてしまう患者さんが複数存在してしまうことになる。こんなことを考えたらきりがない。当初、中国人と接触の多い道頓堀や戎橋、黒門市場からの発生者がいなかったことで拡散は防げたのではと楽観視していたが、ライブハウスを筆頭に長時間の密室での発生、帰国者の発生から拡散されてしまったようだ。また、愛知県蒲郡の『 新型コロナをうつしてやる 』といった男性に肩を組まれ数分接客をしていた女性が感染せず、男性が腰掛けたソファーで化粧をしていた他の女性が発症したことには非常に驚きである。豪華客船内で、直接感染者と接触しなくても船内に付着したウィルスに触れて爆発的に感染した事例も考えると、感染のしやすさは、(接触したウィルスの量)×(接触時間)×(免疫力)に影響されるものと思われる。接触したウィルスの量を少なくするには、やはり嗽い、手洗い、洗顔などが重要であろうし、接触時間を少なくしようと思えば、同じ場所、同じ人と長居しないようにし、同じ洋服を着続けることは避けた方が良いのかもしれない 。マスクをしていても服には沢山のウィルスが付着する。洋服に付いたウィルスも数日すれば不活化してしまうので、あまり神経質になることはない。免疫力については個人差、年齢差があるがこれはどうしようもない。しっかり睡眠を取り、栄養なものを食べ、疲れを残さないなどの生活環境を整えることが重要であると思われる。このことに注意すれば感染はかなり免れるのではと思われる。意味の低いマスク神話に安心感を任せていることは、高額な支払いをして耐震偽装のマンションに住んでいるようなものである。空気感染をしないこのウィルスの予防にマスクを強調している医師がいるが、理解に苦しむ。飛沫感染と空気感染の違いが曖昧になっている。一日も早く、ワクチンや治療薬ができることを期待したい。


2020.3.29 そろそろ自分も加害者(感染者)と思って・・・

東京がコロナウィルス感染で爆発寸前の状況となってきた現在、最早大阪も余程の対策、自主制限をしない限り二の舞になってしまうことが考えられる。そろそろ、自分の身にウィルスが近づいてきていると考える時期になったと判断し、先週末より自分が加害者の可能性ありと判断し、嫌っていた効果の低いマスクをするようになった。但し、感染する機序は鼻粘膜、口腔~気道粘膜、および眼から侵入するわけであるから、そこを阻止すれば感染予防は十分できるはずである。感染者の咳やくしゃみを直接吹き掛けられなければ(飛沫感染)、あとは色々な所を触ってしまった手に付着したウィルス(接触感染)をブロックすれば感染の可能性は非常に低くなる。飛沫感染の予防は比較的簡単で、そのような人と至近距離(2M程度)にいないことである。万が一、咳やくしゃみを至近距離で吹っ掛けられたら、すぐに手や顔を洗い、しっかり嗽いをすればよい。問題は接触感染である。知らぬ間に手すりやテーブル、取っ手、店舗の商品、コインや紙幣などを触ったりして手にウィルスが付着してくるのである。しかし、手に付いたところで感染するわけはなく、これが鼻粘膜、口腔~気道粘膜、眼などへの侵入を阻止すれば感染はしないはずである。外出先では既に手にウィルスが付着していると思って、自分の手で眼をこすったり、鼻をいじったり、口元や唇を触ったりしないこと、そして手洗いなく、食事をはじめ物を食べないことである。手に付いたウィルスが食品にこぼれ落ちたものを飲み込んでしまったり、触った箸を口にすることで侵入してしまう。ましてや素手で食品を掴んで食べるなどもってのほかである。これらをブロックするのは再三手洗いをすることで、同様に口腔に入ったウィルスを吐き出す意味で嗽いをすることが大切になってくる。外食により感染する可能性は高くなる。万が一、感染者が料理したり、感染者が配膳を行うと、最早テーブルに並べられた料理や食器にはウィルスが付着している。料理を洗うわけにいかず、皿やコップを洗うわけにもいかない。当分は外食しないこと、テイクアウトをしないことも予防の一つと考える。さて、もうお解かりと思うが、飛沫感染に比べ接触感染の確率が圧倒的に高く、マスクの意味は非常に低いということが理解できると思われる。何度も言うが、しっかり手洗いするまでは、自分の手は口元、顔を触らないよう十分注意することである。